2013年11月5日火曜日

企業サイト6割はスマホ対応済みというが、このままでは マルチスクリーン時代には行けない!


企業サイトの6割がすでにスマートフォンサイト対応済みという。
しかし、その8割のサイトは、やり直ししないとマルチスクリーン対応が難しい。



ブームは来る前がニュースになり、すでに流行はじめると、話題にはなりにくくなります。スマートフォンサイト対応もそうです。どんどん加速化しています。すると、企業サイトの6割がスマホ対応済みなんてニュースが、9月5日には電通ワンダーマンの調査で明らかになりました。


さすがに弊社も本業としてやっている立場からすると、本当に対応済みなのか、そのパフォーマンスはどうなのか、このあたりはハッキリさせないといけません。
なにしろ、対応済みサイトの中には、トップページ1枚だけをスマートフォン対応にしただけで、スマホ対応済みとしている企業もいるくらいです。そこで、いったい、どのような構築方法で、スマートフォン対応がされているかを調査してみました。


大手サイト389サイトを抽出し、目算でのURLとサイト調査で、

それぞれの構築方法を解析したところ、意外な結果に。


調査方法は、人力作戦です。「スマートフォンサイト制作」というキーワードで検索表示される上位2つのスマートフォンサイトのまとめサイトをピックアップ。大手サイトを目算で判断し、それぞれの重複を排除して389サイトをピックアップして、その内容をチェックしてみました。調査に協力してくれたのは、わがドーモのイベント・コンパニオンなども勤める青山学院大学の社会情報学部の学生3人の「リケ女」が 3日かかりで調べ尽くしたものです。もちろん、確認には弊社の技術スタッフがチェックをしてあります。この調査は、2013年7月に実施しました。

 2つのまとめサイト

・スマートフォンサイト集めました  http://sp-web.jp/

・iPhone デザインボックス     http://design.web-hon.com/



もちろん、大手サイトの基準は感覚的なものであります。またこれらのサイトをURLおよびサイト構造にのぞきながらのチェックのため、厳密には多少の間違いがあることはご了承ください。



  • 56%  スクラッチでの専用サイト構築。
  • 19%  プロキシーソリューションによる変換サービス
  • 12%  レスポンシブウエッブデザイン
  • 7%   Onewebによる最適化サービス
  • 3%   サーバーサイドテンプレートによる調整
  • 3%   その他、および不明
  以上のような結果となりました。



約6割は、スクラッチでのスマホ専用サイトだった。
8割のサイトはマルチスクリーンにいくのは無理!


こうしてみると、大手企業のサイトでも半数以上はスクラッチで構築されています。
スクラッチというのは、従来のオーソドックスなweb構築方法のことで、モバイル専用サイトを構築していることを指します。多くは、www.domain.co.jp/sp/ という表記がされたりします。これが56%にも上ります。当然ワンソース・マルチデバイスではなく、それぞれ独自のデザイン、原稿を用意し、それぞれPCと同じように確認チェックする作業が発生します。

また次に多かったのが19%を占めるプロキシーソリューションです。
これはプロキシーサーバー側にモバイル専用のキャッシュを置いて、PCからのリダイレクトすることにより見ることができます。これはガラケー時代から多くやられていた手法で、URLは sp.domain.co.jp など頭に、spだったり、mだったりのサブドメインがつきます。この2つは領域が違うことが問題で、SEO対策、ソーシャルシェアに難があります。

驚くのは、スクラッチとプロキシーソリューションを足すと、全体で75%にもなります。つまり、
全体3/4のサイトは、この方法で構築されているわけです。これらの2つの構築の問題は、ランディングページとしての領域が異なることがす問題です。


絞られたレスポンシブウエッブとサーバーサイドテンプレート。

つまり2割のサイトしかマルチスクリーンに行けない!!


3番目に多かったのがレスポンシブウエッブデザインの12%です。Googleが推奨している方法でもあり、どのデバイスでも領域が1つであり、同一URLをキープすることができます。これがSEO、ソーシャルシェア、アクセス解析に有利であることはGoogleが認めています。

また同じくOneWebを実現するサーバーサイドのテンプレート調整での対応はわずか3%足らずでした。この方法は、コストがかかるためにECサイトなど大規模サイトに比較的多く採用されていますが、まだまさ割合として小さいといえます。北米では、マルチスクリーンへの対応は、このレスポンシブウエッブとサーバーサイド・テンプレートの調整という2つの方法に絞られてきたと言われています。

ちなみに、弊社のモビファイなどが展開している、クラウド型のOne Webソリューションがまだ7%。モビファイの解決方法は、「クラウド型のレスポンシブウェブ」ともいえますが、これらのOneWebを実現する方法として、従来型のレスポンシブウエブを合算しても、まだ22%程度でした。つまり、わずか2割程度のサイトしか、マルチスクリーンには対応できない可能性があるわけです。


これからタブレットが普及し、タブレット対応をせざる得なくなると、残りの8割は、改修どころか、「やり直し」をせざる得ないということになります。ワンソース・マルチデバイス対応なんて言葉は頻繁に,使われていますが、ほとんどのサービス対応ができないという現状を知る必要があります。


結論として、

企業のスマートフォン対応済みは6割かもしれませんが、そのほとんどがタブレットを含めたマルチスクリーン時代には置いてきぼりとなる可能性が高いのです。つまり、もう一度、作り直しが避けられない状況にあるということです。いち早くモバイル対応をするか、それともこのまま放置するか、これからの判断が問われてくるでしょう。


参考/http://news.mynavi.jp/news/2013/09/05/024/

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